SEGA MASTER SYSTEM
SEGA MASTER SYSTEM のスペック
CPU | D780C-1(Z80A) 3.579MHz |
VDP | 315-5124 |
PSG | SN76489(コンパチでVDPに内蔵) |
ROM | 8K(IPL ROM) |
RAM | 8KB(拡張可) |
V-RAM | 16KB |
日本で発売されたMARK III、海外では形状も変りMASTER SYSTEMとして発売
そのMASTER SYSTEMとほぼ近い形で、名前もそのまま発売されたのが日本のマスターシステムである。
MARK IIIのオプションであったFMユニット、3Dアダプタ、ラピッドファイアーを内蔵しており
海外のMASTER SYSTEMのソフトウェアによるメモリ制御を行っておりハード構成が少し違う。
またMASTER SYSTEMと同様に50ピンエッジの拡張インターフェースも装備していますが、
リセットスイッチは無く、ラピッドファイアのSWとなっています。
CPU PD780−1
NECのPD780−1を使用 クロックは10.7386MHzを3分周して約3.579MHz
割り込みはモード1でNMI割り込みはポーズキー、INT割り込みはVDP(主にVSYNC)に割り当てられている
VDP 315−5124
VDPはヤマハ製でアドレスデコード、PSG等もこのチップが担当
ハードウェアスクロール、画面のマスク、64色32パレット
全機種といわれるSC−3000・SG−1000に使用されているTMS−9918を
大幅に画面のモードを拡張する(TMS−9918とほぼ同じ機能も持つが発色が若干違う)
PSG(315−5124に内蔵)
SG−1000シリーズに使われたSN76489とコンパチでVDPのチップに内蔵 クロックは同じく3.759MHz
ROM
IPL ROM MPR−11124( 8KB)を内蔵
起動するとワークRAMにスロットチェックプログラムを転送
実行して各スロットにプログラムがなければスペースハリアーのDEMOに飛びます
V2.1となっていますがキャラクタデータに0の文字が定義されています
V2.0が存在するのかは不明
RAM
RAMは本体に8KBが内蔵されていますがI/Oポートかカートリッジ(B3を常に1)で
本体内蔵のRAMを使用禁止にすることが出来きます
カートリッジ端子図
他機種の違いでB7 /RESET、B9 /MREQ
B10 /MREQの代わりにB10 /CSR3になっています
コントロールチップ 315−5297
マスターシステムでJOY端子やスロット、本体内蔵メモリの切り換え、3Dグラスの制御、FM音源のスイッチの制御を行います
制御するポートとして03EH、03FH、0DCH、0DDH、0F0〜0F2H
メモリマップ・ド・I/O 0FFFBHを使用
海外のMASTER SYSTEMも似たコントロールチップをもっており
動作の違いでMARK III、日本のマスターシステム、海外のMASTER SYSTEMの区別がつきます
I/Oポート
VDPとコントロールチップがポートの制御を行っています
000H〜03FH:I/Oコントロール
040H〜07FH:PSG、VDP
080H〜0BFH:VDP
0C0H〜0FFH:JOY/FM音源
03EH:315−5297用 ポート
マスターシステムではこのポートを使用してカートリッジや本体内RAMの切り換え等を行います
IPLでスロットチェックを行うのでワークRAMの0C000Hがポート03EHの内容としててスロット切り換えを行います
市販のソフトではその内容をみてどのスロットが切り換わったのかを判断しています
これはJOY端子とFMスイッチのポートが重なっており0C000Hを読んで
JOY端子を禁止にする事でFMスイッチをアクセスする事になります
これはポート03EHのデータは保持されないのと、どのスロットで起動しているのかを判断する為です
d7:/EXT 拡張コネクタ スロット 1=禁止、0=選択
d6:/CATR カートリッジ スロット 1=禁止、0=選択
d5:/CARD カード スロット 1=禁止、0=選択
d4:/IRAM 本体内ワーク RAM 1=禁止、0=選択
d3:/OSROM IPLROM 1=禁止、0=選択
d2:/JOY JOY/FM 1=FM、0=JOY
d1:不明 通常は1にセットしている
d0:不明 通常は1にセットしている
03FH:315−5297用 ポート
マスターシステムでJOY端子のI/Oポートのトリガーの制御に使用します
ポートのデータは保持はされないので読むと0FFHになります
ただし入出力セレクトの内容はポート0DDHもd7−4で調べる事が出来ます
d7:JOY2 7ピン 出力データ
d6:JOY2 9ピン(2ボタン) 出力データ
d5:JOY1 7ピン 出力データ
d4:JOY1 9ピン(2ボタン) 出力データ
d3:JOY2 7ピン 入出力セレクト 1=入力、0=出力
d2:JOY2 9ピン(2ボタン) 入出力セレクト 1=入力、0=出力
d1:JOY1 7ピン 入出力セレクト 1=入力、0=出力
d0:JOY1 9ピン(2ボタン) 入出力セレクト 1=入力、0=出力
07EH:現在のVカウンター(リード)
07FH:現在のHカウンター(リード)/PSG(ライト)
0BEH〜0BFH:VDP 315−5124
0C0H〜0C1H:JOY端子(ミラー)
デコードされていないのでポート0DCH〜0DDHとして使われているソフトもあります
ただし、ハードの条件によって他のポートと競合してしまう可能性があるので使用しない方が良いです
ここを利用しているソフトはFM−70を繋いだMARK IIIやメガアダプタで誤動作するようです
0DCH:JOY端子
d7:JOY2 2ピン(下 ) 1=オフ、0=オン
d6:JOY2 1ピン(上 ) 1=オフ、0=オン
d5:JOY1 9ピン(2ボタン) 1=オフ、0=オン
d4:JOY1 6ピン(1ボタン) 1=オフ、0=オン
d3:JOY1 4ピン(右 ) 1=オフ、0=オン
d2:JOY1 3ピン(左 ) 1=オフ、0=オン
d1:JOY1 2ピン(下 ) 1=オフ、0=オン
d0:JOY1 1ピン(上 ) 1=オフ、0=オン
0DDH:JOY端子+その他(日本のマスターシステムの場合)
d7:ポート03FHのd3の内容
d6:ポート03FHのd1の内容
d5:ポート03FHのd2の内容
d4:ポート03FHのd0の内容
d3:JOY2 9ピン(2ボタン) 1=オフ、0=オン
d2:JOY2 6ピン(1ボタン) 1=オフ、0=オン
d1:JOY2 4ピン(右 ) 1=オフ、0=オン
d0:JOY2 3ピン(左 ) 1=オフ、0=オン
*ポート03FHを直接読んでも0FFHが返ってくるのでココのd7〜4を使用して調べます
0DDH:JOY端子+その他(海外のMASTER SYSTEMの場合)
d7:JOY2の7ピン端子の内容
d6:JOY1の7ピン端子の内容
d5:不明 (未使用?)
d4:リセット スイッチ(海外のマスターシステムのみ?)
d3:JOY2 9ピン(2ボタン) 1=オフ、0=オン
d2:JOY2 6ピン(1ボタン) 1=オフ、0=オン
d1:JOY2 4ピン(右 ) 1=オフ、0=オン
d0:JOY2 3ピン(左 ) 1=オフ、0=オン
*ポート0DDHをみて日本のハードか海外のハードが判断出来ます
ポート03FHに0F5Hを出力してポート0DDHを見る
ポート03FHに055Hを出力してポート0DDHを見る事で判断出来ます。
MARK IIIの場合
ポート03FHは使用していないので
ポート0DDH d7〜6は11で固定になっています。
日本のマスターシステムの場合
ポート03FH d3〜1の内容は0なので
ポート0DDH d7〜6は2回とも00になります。
海外のマスターシステムの場合
JOY端子の7ピンの設定の値が入るので
ポート0DDHのd7〜6は11と00になります。
11から11ならMARK III
00から00なら日本のマスターシステム
11から00に変化するなら海外のマスターシステムになります
0F0H〜0F2H:FM音源 YM2143
0F0H:YM2413レジスタ (出力)
0F1H:YM2413データ (出力)
0F2H:スイッチ コントロール(入出力)
d7:−
d6:−
d5:−
d4:−
d3:−
d2:−
d1:1 不明(内蔵ROMのデモでは1にしている)
d0:1=FMスイッチ オン、0=FMスイッチ オフ
マスターシステムでは最初にポート03EHのd2を1にしてJOY端子を禁止にして接続チェックを行います
これはポート0F2HとJOY端子ポートが重なる為です
IPLからゲームカセット等に移行したときの注意
マスターシステムは電源を入れるとハードリセットでIPLを起動します
そして本体内のワークRAMにスロットチェックプログラムを転送、実行
どこかのスロットにプログラムがあればそのスロットに切り換えて実行
切り換えるポート03EHはラッチされないので何処を切り換えたのかわかりません
そこでIPLは0C000Hにポート03EHの内容を渡して切り替えます
実際にはどのスロットを切り換えたというよりJOY端子の内容を残してFM音源のチェックルーチンで使用されています
市販のゲームではFM音源対応ソフトから0C000Hの内容を壊さないようにしています
カード、カートリッジの起動が遅い
VDPが動作する為に最初にウェイト(約2秒)をかけます
マスターシムテムではIPLでウェイト(約2秒)がかけられています
そこにカード、カートリッジでもウェイト(約2秒)をかけると
計約4秒ほど待たされることになります
カード、カートリッジのウェイト(約2秒)をなくすと
マスターシステムでは動作するがMARKIIIでは動作しなくなります
市販のソフトではポート03FHと0DDHのアクセスで
MARKIIIとマスターシステム(国内/海外)の判断をして
MARKIIIならVDP用のウェイト(約2秒)
マスターシステムならウェイトルーチンをスキップするようになっています
ただし全機種ではポート03FHと0DDHのアクセスで判断出来ないので
マスターシステムでは起動するのに約4秒かかります
ゲーム(外部ROM)の有無の判断
IPL内ではカード、カートリッジ、拡張端子の順にプログラムがあれば
プログラムのあったスロット(ポート03EH)を0C000Hにストアして0000Hを実行します
判断は00000H〜000FFHの256バイトでデータの変化の有無がプログラムの有無になります
海外のMASTER SYSTEMの様に07FF0H−07FFFHのIDをみてチェックサムを行いません
チェックサムを行わないのは全機種、一部のMARK IIIソフトにIDが無い為です
海外のMASTER SYSTEMのソフト リセット
ソフトリセットは実際にはリセットではなく、ただのボタンでポートを読んでリセットが押されたか判断します
ただのボタンなので隠しコマンドでリセットボタンを使用する事も可能です。(例 ブラックベルト)
主なプログラムはINT(VSYNC)内で日本か海外の判断をして
海外のMASTER SYSTEMならソフト リセットが押されているかみて、
押されていればハイスコアを消さずに
タイトル等に戻るようにしています
日本のMASTER SYSTEM、MARKIIIならこの処理は行われません
ゲーム内蔵の海外のMASTER SYSTEM
基本的に以前の海外のMASTER SYSTEMと変りません
ただIPL ROMがバンク切り換え可能なROMとなっているようです
最初にスロットチェックプログラムをワークRAMに転送して実行
外部からのプログラムがあればチェックサムを参照、合えばスロットのプログラムを実行
無ければIPL ROM内のゲームを実行するようになっています
ゲームギアのMASTER SYSTEMモードとゲームギアモード
ゲームギアのカートリッジは41ピンと42ピンがショートになっているのが大半です
このショート部分がモード切り換えになり
繋がっていなければ SMSモード
繋がっていれば GGモード
モードの違いはカラーパレット、STARTボタンがSTARTかポーズになり
GGモードのみ通信端子が使用できるようになるようです
この通信部分が使用できるかアクセスして使用出来ればGGモード、出来なければSMSモードと判断します
SMSモード使用のゲームはカセットを繋げればMARK III・SMSで動作可能です(チェイスHQで確認)
マスターシステムにMARK III用3Dアダプタを繋げるとどうなるか?
MARK IIIではB2端子をオープンにすればカードスロットの使用が許可されましたが
マスターシステムではB2端子はVCCとなりハードでのカードスロットの切り換えは出来ません
IPLはスロットチェックでプログラムをロック(/CS=1)されるので使用出来ません
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